長年塾講師・家庭教師を経験し、自身の経験を活かして”ゲーム好き”の子どもたちに勉強の楽しさを伝え、ご家庭の悩みに寄り添いたいと『寺子屋いなふ』を開塾。ゲームを通して勉強も社会性も身につけてもらいたいと考える藤田先生。
小学生向けのゲーム大会で実況解説も務める、『寺子屋いなふ』代表の藤田裕介先生にお話を伺いました。
『寺子屋いなふ』を立ち上げたきっかけ
『寺子屋いなふ』は、あるお母様から、お子さんのゲームについてご相談を受けたことから始まりました。
息子が人を殺すゲームに夢中で、心配なんです
そのご相談を受けて、まずはゲームのタイトルを聞いて、お母様に「どのようなゲームでお子さんがどのような目的でプレイしているのか」を説明しました。
それから詳しく彼のことを知っていくと、なんとそのゲームで日本代表のオファーが来るほどの腕前だったのです。
遠方にお住まいだったので、家庭教師として通うことは難しかったのですが、彼に少しだけ勉強を教える機会がありました。
数時間、数学を教えただけで、テストの点数が40点上がりました。
ゲームといえど世界で勝負できるほどの力を持っているのですから、勉強においても上達が早かったのです。
お母様からは
最初は人殺しのゲームをしていると思い心配したけれど、実はすごいことをしているのだと分かりました。
息子を尊敬できるようになったし、親子で色々な話ができるようになりました。
という言葉をいただきました。
何かに打ち込んで結果を出せる人は、どんなことに対しても結果が出せるものだと思います。
打ち込むものがゲームであってもいいのです。
私自身がゲーム好きで、ゲームに打ち込んできた子どもでした。そこから得た力や学んだことも沢山あります。
ゲーム好きな大人として、ゲーム好きな子どもたちに勉強の楽しさを教える。
そんな指導を理想として、『寺子屋いなふ』を開きました。
ゲームと勉強の両立は『文武両道』!
『寺子屋いなふ』は福岡市での家庭教師と、オンライン指導を行っています。
2022年に開業する以前も、個別指導や家庭教師を10年ほど続けており、当時から
- 学校の勉強についていけないんです
- 宿題を全くやらなくて、校長先生から連絡が来たんです
- ゲームばっかりやっていて…
というご相談を多くいただいてました。
私は親御さんによく、「ゲームをスポーツに置き換えて考えてみて」とお話ししています。
スポーツに熱心に取り組む子は、大会で成績が出せるように練習を重ねて、大会本番に臨みます。結果が出なかったら改善点を見つけて、また練習をして…の繰り返しです。
ゲームも同じです。ゲームに熱心に取り組む子は、勝つために頭を使って考えて、勝てなければ更に考えて…と試行錯誤の繰り返しです。
だから、ゲームが強い子は地頭も鍛えられているはずです。
その、ゲームに対する熱意の10分の1でも勉強に向けてあげられたら、必ずできるようになります。
だから、ゲームと勉強の両立は『文武両道』だと自称しています。
ただし、漫然とゲームをしているのであれば、話は別です。
その場合は、私は「まずゲームで私に勝てるようになってください」と、とことんゲームをさせます。
なかなか私に勝てるお子さんはいませんが(笑)「どうやったら勝てるかな?」と思考を巡らせたり、自分で反省会をしたり、対策方法を調べたりするようになれば良い傾向です。
そうすると、ゲームを通じて信頼関係も構築できて、お子さんが私の話を素直に聞いてくれるので、少しずつ勉強にシフトすることができます。
それまで勉強をしていなかった子が勉強を始めて、テストで少しでも点数が上がれば、周りの大人たちは喜びます。
それで本人も自信がついてきますし、そうなると、罪悪感を持たずにゲームをすることもできます。
これは私自身が子どもの頃、実際に経験してきたことです。
自分が経験してきた道だから、同じような状況のご家庭の力になれると思っています。
ゲームを通して社会性を身につける「ゲーセン」時代の文化を大切に
私はゲーム好きの子どもで、中高校生の頃はゲームセンターに通っていました。
ゲーセンに行くと、学校では出会わないような、年上のお兄さん達が同じゲームをしています。
その人たちに勝ちすぎても怖いし、だからといってわざと負けても怒られますから、気持ちよくプレイするには気も遣います。当然、失礼な態度を取ったら諫められることもあります。
ゲーセンには、人と人とのコミュニケーションがあり、子ども心に社会のマナーを肌で感じる場でもありました。
今はオンラインゲームが手軽にできるようになって、ゲームを通して人と人がコミュニケーションを取る機会が減っていると感じます。
オンラインゲームだと、ゲーム内で暴言を使っても、失礼なプレイをしても、隣で諫める人はいません。
例えるなら「監督のいない部活」状態になっています。
ゲーム自体が悪いのではなく、監督できる大人の存在が必要なのです。
これは私の夢の一つですが、オンラインゲームであってもオフラインに近い、ゲーセンのようなコミュニケーションが生まれる環境を、ゲーム好きな生徒たちと作りたいです。
プロゲーマーを育てる塾?
ゲーム好きのための塾と謳うと、よく「プロゲーマーを育てる塾ですか?」というご質問をいただきますが、そうではありません。
ゲームで鍛えた地頭を使って、折角なら勉強もできるようになりましょう、というのが根本の理念です。
私は、あくまでゲームは、自分にとって気持ちのいい瞬間を体験するためのツールだと捉えています。スポーツと同じです。
スポーツは大会があるけれど、ゲームにはそういう評価の機会があまりありません。
かたや、勉強は周りに均等に評価してもらえる機会が沢山あります。
『寺子屋いなふ』がきっかけで勉強を始めて、成績が上がって、結果「ゲームをやっててよかった」と思える子どもたちを増やしたいのです。
ゲーム好きの先輩として、頼ってもらいたい!
お子さんが最初にゲームに触れるきっかけは、多くの場合親御さんです。子どもに自分で遊んでもらいたいとか、必要な事情があって与えるのだと思います。その結果、「子供がゲームに夢中になってしまった」といって、親御さんが自分を責める必要はありません。ゲームばかりやって他の事をしないというのは「監督がいないから線引きができない」状況です。困った時は、ゲームとその他の線引きを教えられる大人の一人として、頼ってください。
ゲーム好きの経験を活かしてご家庭に寄り添う指導。これからも頑張ってください!
藤田先生、ありがとうございました!
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