大手作文教室での指導や日本語教師としての経験を活かし、子どもたちに「生きる力」をつける『まごめ国語教室』を開校。作文指導と読書指導を通して、自分を表現する力をつけてあげたいと語る澤口先生。はたして、「生きる力」とはどういう力なのでしょうか。
今回は、『まごめ国語教室』の澤口 佐弥香先生にお話を聞きました!
まごめ国語教室ってどんな教室?
『まごめ国語教室』では、教科としての国語を教えるのではなくて、主に作文指導と読書指導を行っています。
一例ですが
- 学校の宿題で出される日記や、読書感想文を自力で書けるようになりたい
- 読書習慣をつけたい
- 受験問題で出される文字数が多い作文を書けるようになりたい
- 自分の思いや考えを相手に伝わる言葉で表現したい
といった目的で通われる生徒さんが多いです。
私は大学生の頃に作文教室でのアルバイトを始め、大学院でも日本語についての研究をしていました。
就職してからも外国人に日本語を教える仕事や、帰国子女の学生さんの日本語指導をしたりと、ずっと日本語の教育に携わってきました。
次女が産まれてから働いていなかった時期があったのですが、たまたま私の経歴を知ったお母さまから、子どもを見てほしいというお声をいただき、そこから輪が広がって教室を開くに至りました。
「国語力」=「生きる力」
私は子どもたちに「生きる力」をつけてもらうために、この教室を開室しました。
さまざまな立場の学生さんを指導する中で、「国語力」とは何か、「生きる力」とは何かを考えるようになったのです。
「生きる力」とは、一時期学習指導要領に載ったことで話題になった表現です。
私の考えた「生きる力」とは、ある特定の言語で情報を正確に「読んだり」・「聞いたり」してインプットした上で、主体的に「考えた」事柄を、的確な表現で「書いたり」「話したり」アウトプットできることです。
これは、国語力にもつながることだと思います。
母語を使うわけですから、できて当たり前のようなこの工程が、案外難しく他者や自分とのコミュニケーションを阻んでいることがあります。
その困難を子どもたちから取り除いてあげる為に『まごめ国語教室』はあるんです。
段階的な国語指導で、自由自在に作文が書けるように!
日本人として生まれたから自然に日本語による「生きる力」がつく、というものではないので、まずは環境を整えることが重要です。
今現在、読み書きが苦手だというお子さんはご本人の能力だけではなく、彼らがおかれている環境にもその要因があると私は考えています。
ですから、彼らが「生きる力」をつけやすくなるように外側から働きかけていくことが重要だと思っています。
作文や文章が「書けない」という状態には二段階あります。
一段階目は、何を書いていいのかが分からない段階。まだテーマが見つかっていない状態です。
二段階目は、テーマが見つかった上で、どう表現していいか分からない段階。
一段階目の「何を書いていいのかが分からない」場合は、まずは読書だったり、自分の経験だったり、インターネット等を使って、自分の知りたい情報を収集する能力をつけることが必要です。
二段階目の「どう表現していいか分からない」場合は、対話を試みたり、読書を通じて文章の型や表現を覚えたり、覚えた型を書いてみてアウトプットすることで、自分自身の表現力として身につけることができます。
段階を踏んで、子どもたちが自由に作文を書けるようになることを、一つのゴールとしています。
物語ですとか漫画の要約から始め、接続詞や指示語などがうまく使えるようになり、文にねじれのない、自然な日本語が書けるよう練習していくと、作文はもちろん大人顔負けの創作物語も書けるようになっていきます。
誰でも必ず本を好きになる!本好きになる第一歩のお手伝い
以前「うちの子は全く本を読まないですが、どうしたらいいですか?」とお母さまがご相談に来られたことがあります。
普段から理科の実験の漫画「サバイバルシリーズ」ばかりを読んでいるということでしたので、お母さまはご心配になられたそうです。
男の子の生徒さんだったのですが、最初は一緒に興味がありそうなジャンルの本を選んで、「次回までに一週間で読んでおいで」と渡しました。
私はそのとき、富安洋子さんが書いた『かくれ山の冒険』という本をお貸ししました。
すると、驚くほど本にハマってくれたんです。それから、その子は富安洋子さんがお気に入りの作家さんになり、富安先生の本をほとんど読破してしまいました。
それを聞いた時に、改めて「本は人の心を動かす力があるのだ」と感じました。
最初は、全く読書習慣のないお子さんもいます。それでもその子が興味のあるテーマや分量を一緒に考えるんです。
- どんな登場人物が出てくる本がいい?
- 笑える本、怖い本、冒険する本、感動する本、不思議な本、どんなジャンルがいい?
- 文字の大きさはどれくらい?
- 本の厚みはどれくらいなら読めそう?
と一緒に探すことで、本や文章に触れる第一歩が踏み出せます。
国語力は一朝一夕につくものではありませんが、だからこそ自分を表現することの重要性を分かっていただけると思います。
こうした力を一人でも多くの子どもたちが身につけて巣立っていってほしいと思います。
国語力をつける指導はオンラインでも
生徒さんが転校したり、体調不良の時にオンラインで指導を行っていますので、教室に通えない方でも受講していただくことができます。オンラインの場合は、教材の本をご自身で買っていただいて、LINEやメールでやりとりした課題をZoomの画面共有で添削するという方法で授業をします。遠方の生徒さんでも、国語力をつけるお力になれたらと思っています。
小中学生の皆さんに、国語を通して生きる力をつけるお仕事。これからも頑張ってください!
澤口先生、ありがとうございました!
まごめ国語教室へのお問い合わせはこちらから
塾名 | まごめ国語教室 |
開塾日 | 月~金 16:00~20:00/ 土 9:00~12:00 |
HP | https://www.magomekokugo.com/ |
@magome.kokugo |
まごめ国語教室は来年初旬に大阪府天王寺周辺にお引っ越し予定です。
詳細をお知りになりたい方はお教室までご連絡ください。