【国語】2020年度公立高校入試の傾向・対策
2019年度公立高校入試の全国的な出題傾向・難易度から、2020年度の入試傾向・難易度を科目別に予想!
今回は国語の対策・勉強方法について解説します♪
2020年度公立高校入試の国語対策ポイント!
このコラムでは、2019年度公立高校入試から読み取れる、2020年度の受験対策方法を科目別にご紹介します♪
今回は、「国語編」です!
国語の問題構成や出題内容は、例年から特に変化しませんでした♪
ただ、他科目と同じく大学入学共通テストの影響で、身近な題材(学級新聞・お店のチラシ・新聞記事など)が用いられたり、会話文で構成された問題が増えたりという傾向が見られました!
また、作文では、
・資料を読み取って説明するタイプ
・会話を要約するタイプ
・自分の意見を書くタイプ
など、各都道府県によって、工夫を凝らした様々なテーマが出題されました!
この記事は、今までに見られなかった、新しい国語作文のテーマをご紹介します♪
「自分の生活に関連付ける」作文問題!
【2019年度秋田県高校入試問題 大問6】
こちらの秋田県の入試問題は、今までにあった「自分の経験を書く作文」でも「資料を要約する作文」でもない、新しい形の課題です!
この作文問題のポイントは、条件に、
「自分の生活に関連付けて書くこと」
と書かれていること。
「この機能スゴイ!面白そう!楽しそう!」といった感情論ではなく、未来の最新技術を、具体的に日常生活でどうやって生かすのかという観点から課題に向き合わないといけません。
この観点は、2020年度の大学入試改革でも重要視されている「課題解決能力」を育てる目的にも合っています。
さらに、理系科目に特によく見られる「日常生活の要素を含んだ問題」なので、最新の入試傾向が強く表れている作文だといえますね!
この問題は、内容が面白く、受験生にとっても取り組みやすい作品です!
しかし、その分だらだらと文章が続いてしまいがち。
書くうちに、自分が何を言いたかったのか分からなくなったという生徒も多かったはずです。
このようなテーマなら、なおさら、書き始める前に意見を整理することが大切!
この問題なら、まず「実現したら、具体的にどんな良いことが待っているのか?」という想像力が問われますね。
具体例
(aの場合)「突然モノが壊れてもすぐに購入できて便利」「データなら数が限られないので発売したばかりの人気商品も売り切れない」
(bの場合)「病院が空いていない時間に体調が悪くなっても安心」「街で体調の悪くなった人を見かけてもすぐに助けてあげられる」
(cの場合)「空を飛べるので道が混まず早く目的地に着ける」「自動運転で免許が必要無いため中学生でもひとりで遠くへ行ける」
文章を簡潔にまとめるポイントは、最初からいくつも話題を出さないこと。
話題が行ったり来たりしているうちに、結論がまとまらなくなってしまいます。
この入試問題の例で考えるなら、a~cのいずれかだけではなく、そのなかの話題も上のカギ括弧に入れたような一つのテーマに絞って、
①私は《テーマ》を選びました。
②今、私は○○なときに苦労しています。
③しかし、《テーマ》があれば、○○なときにも△△のようにして解決できるので、便利だと思います。
(④(もし文字数が足りなさそうなら)この《テーマ》は、○○なとき以外に、□□な時や、××な時にも役立つと思います。)
⑤だから私は《テーマ》が実現してほしいです。
というように書くと、簡潔でまとまった作文を書くことができますよ♪
資料の読み取り作文は、古典や漢文の範囲も!
【2019年度和歌山県入試問題 大問4】
ことわざの意味(ここで挙げられている3つは、どれもほぼ同義で用いられている)
・絵に描いた餅(えにかいたもち)
実際には何の役にも立たないことのたとえ。
また、実現する見込みがないことのたとえ。・机上の空論(きじょうのくうろん)
頭の中だけで考えられた、実際には役立たない議論や計画のたとえ。
・畳の上の水練(たたみのうえのすいれん)
理論や方法を知っているだけで、実際の役には立たないことのたとえ。
水練は水泳の練習のこと。
例年、古文や漢文をベースに内容を説明したり、意見を述べたりする作文が、複数の県で出題されています!
この和歌山県の入試問題は、「『伊曽保物語』のあらすじを、ことわざを使って説明する」というもの。
古文の読解力と、ことわざの知識、さらに要約力が問われる問題です。
変わった問題のようにも見えますが、資料の読み取りと要約が同時に必要となる作文・記述問題は、これからの高校・大学入試で増えていくと考えられています。
将来、大学受験をする可能性を考えて、早い段階から要点を押さえて文章を書く練習をする必要があるかもしれませんね!
新しいテーマの作文にもどんどん挑戦してみよう!
いかがでしたでしょうか?
今後、国語の試験も大学入試改革の影響などでさらに変化していくことが考えられますので、自分の受験する都道府県の傾向を見つつ、変化に合わせた対策を行ってみてくださいね♪