大阪府立高校で11年間国語教員として勤め、より国語指導に専念するべく2024年に『国語研進会ジャッポラン』を開塾。「読む力」「解く力」といった国語力を養成し、中学受験から大学受験まで指導する原田先生。
今回は、『国語研進会ジャッポラン』代表の原田帆高先生にお話を伺いました。
国語の授業を通して、考える力や生きる力も伝えたい!
私は大学で国文学を専攻し、卒業後も国語の教員として大阪府立高校で勤めてきました。
国語に興味を持ったきっかけは、高校生の頃に受けた古典の授業でした。
その授業は、ほとんどの生徒が寝てしまい、私を含め3人しか聞いていないような授業でした。
それでも、先生は楽しそうに授業をしており、授業の中身も興味深いものでした。
当時の授業を受けて、私は「自分だったらもっと上手に授業ができるはず」と思ったのです(笑)それが、国語の先生を目指す動機の一つでした。
高校教員として11年勤め、学年主任や定時制高校での指導など、生徒たちとの様々な関わり方を経験しました。
私は国語を学ぶことで考える力や生きる力も養うことができると考えており、授業を通して生徒たちに伝えることにやりがいを感じていました。
しかし、定時制高校は全日制に比べると教員の年齢層が若く、早いうちから裏方に回ることを求められるのです。
私は裏方よりも国語の授業を続けたいという思いを強く持っており、ご縁やタイミングも重なったことから、教員を退職して塾を立ち上げることにしました。
『国語研進会ジャッポラン』の指導とは?
2024年4月に『国語研進会ジャッポラン』を開塾してから、中学受験をめざす小学生から大学受験をめざす高校生まで、様々な生徒さんに通っていただいています。
国語を指導する単科塾ですので、大手塾さんのクラスについていくためのフォローをすることも多いです。
『国語研進会ジャッポラン』では、まず入塾時に、今の状態を知るためにヒアリングを行い、テキスト・ノート・模試の結果等を見た上で、おおよその弱点に目星をつけて指導を始めます。
1~2か月ほどすると、生徒さんの性格やクセも分かりますので、それらを掛け合わせて、受験や模試から逆算したスケジュールを立てます。
授業ではテクニックを教えるのではなく、「読む力」「解く力」といった、根本的な国語力を養います。
まず、国語の基本は語彙力です。
しかし、週1回80分の授業内で語彙力を伸ばすのは難しいですので、日常生活の中で語彙力を養っていきます。
例えば塾では、生徒たちと会話をする時に、小学生であっても易しい言葉は使いません。
なるべく堅苦しい言葉、大人に伝える時と同じ言葉を使います。
その言葉が分からない時には、同じ意味の違う言葉で言い換えたり、似た表現の言葉も伝えることで語彙力を増やしていきます。
塾では1回の授業で教えるのは数名の生徒ですが、教員時代は1回に40人を教えてきました。
これまでに多くの生徒たちと接して培ってきた伝え方・教え方が、塾でも活きていると感じます。
早い段階での国語力養成は、大学受験にも繋がる!
「読む力」「解く力」が身に付けば、高校受験でも大学受験でも通用します。
例えば共通テストでは、設問を読み解く力があれば、本文が多少分からなくても解ける問題もあります。
国語だけでなく理科等の他の科目でも、内容や表現の矛盾を探して答えを導き出すことができるのです。
中学生や高校生で「国語が苦手です」という子は、ほとんどの場合小学生の段階でつまずいています。
高校受験や大学受験を目前にして、「今から1年間で、小学生からやり直しましょう!」というのは時間的に難しいです。
早くに国語力をつけていれば、受験では国語以外の科目に集中できますから、国語でつまずいたらすぐに塾へ来てもらいたいです。
国語力を上げるキーワードは“主体性”
国語には「読む力」「解く力」に加え「書く力」も求められます。
「書く力」をつけるためには、主体的に考える力が必要です。
特に中学受験を目指すお子さんの場合、主体的に勉強するというよりは、親御さんが先回りして準備してくれることがほとんどです。
中学校へ進学したら、徐々に勉強を“自分事”にシフトさせることが大切です。
『国語研進会ジャッポラン』でも、最初は私が宿題や勉強内容を指示しますが、慣れてきたら自分で宿題量やスケジュールを考えさせるように指導しています。
「今週はテストがあるので、これくらいの量をやります」と、自分で考えることができるようになれば、「書く力」もついてきますし、将来は自分で課題解決ができる大人になれることでしょう。
塾を始めて感じたのは、生徒さん一人ひとりと過ごす時間がとても濃いということです。
学校の先生は生徒たちと3年間を一緒に過ごしますが、実際は、一人ひとりと過ごす時間の総量は多くありません。
私自身も、印象に残っている生徒の多くは、放課後クラブで関わる等一緒に過ごす時間が長い生徒でした。
その点、塾では授業時間はまるまる付きっきりですし、授業以外の時間でも一人ひとりと様々な会話をします。
学校と比べて、一人ひとりの生徒さんと圧倒的に濃い時間を過ごします。
だからこそ、生徒達には国語の学習を通して、将来を見据えた沢山のことを伝えていきたいです。
コワーキングスペースを巡って辿り着いた、理想の学習環境
私は「勉強は環境がモノを言う」と考えており、教室づくりにもこだわりました。
以前、有料自習室やコワーキングスペースが流行した時に、様々な施設を実際に利用してみました。仕切りがある個別タイプの自習室は、1つのことに集中するのに適している。オープンスペースは視界が開けてリラックスでき、アイデアを出すのに適している。ということを肌で感じ、両方使い分けられるようにしたいと思い、教室に反映しました。授業で使う机や椅子も、コワーキングスペースで良いと思った机の長さや間隔等を参考にして作っています。
生徒さんには、自分が勉強しやすい環境を選んで、日々の学習を頑張ってもらっています。
一人ひとりの生徒さんの、将来に繋がる国語指導。これからも頑張ってください!
原田先生、ありがとうございました!
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