塾業界で足掛け30年。大手塾勤務、英会話教室の運営を経て、約20年前に筑紫野市で『西日本外国語学院 今井塾』を開塾。「自分のために一生懸命やることが、人のためになる」という思いのもと、筑紫野市から世界に羽ばたく子どもたちを育てる今井先生。
今回は、『今井塾』代表の今井和男先生にお話を伺いました。
『今井塾』ってどんな塾?
『今井塾』では小学生から大学受験まで指導しますので、塾生の中には10年以上通ってくれる子もいます。
指導の基本はコーチングです。
対話をしながら、勉強のやり方を身につけていきます。
勉強のやり方が分からないうちは
なんでこの答えになる?
この問題わからん
といった質問が出てきます。それに対して
なんでやと思う?自分で分からない所を見つけてみなさい
と、自分で調べて考えることを促します。
その繰り返しで、やがて自分で勉強ができるようになってくると「私はこう思うんだけど、こうじゃないんですか?」と建設的な質問ができるようになっていきます。
痺れを切らして「なんで先生は僕のこと分かってくれないんですか?」というようなことを言う子もいます。
「じゃあ俺の思ってること分かるか?」と返すと、当然分かるはずがありませんよね。
「自分の言いたいことを分かってほしいと思ったら、説明できる語彙力をつけなさい」
「語彙力はどうやったらつくんですか?」
「どうやったらつくんだろうね。いっぱい本を読んでみたら?」
そんなやりとりをしながら、本人が自分で気付くためのサポートをしています。
コーチングで学習の基礎を鍛えるのはもちろん、塾生たちには約束を守るだとか、当たり前のことをできるようになってほしいと思っています。
『今井塾』では生徒たちに、決められた日の夜12時までに宿題を写メで送るよう指示しています。
送ってこなかったら親御さんに電話します。電話を取るまで1~2時間、鬼電し続けることもあります。
怖いと言われることもありますが、
「当たり前のことを当たり前にやれと言っているだけ」「約束守るってこういうことやないと?」と、親御さんに対しても一生懸命伝えます。
“当たり前のこと”をできるようにしたいと思ったら、まずは私たちが一生懸命やらないと、変わっていかないんです。
狭いコミュニティで暮らす子供たちに、広い世界を見せたい
この筑紫野市で、学校のテストで1位を取っても、全国的に見たら1000番なんです。
子どもたちには、狭いコミュニティでお山の大将になるのではなく、世界までとは言わないけれどせめて日本国内、九州県内までは視野を広げてもらいたいです。
だから、大学受験ではできるだけ県外に出るように勧めています。
塾生の中には現役で東大に行く子もいますし、G-MARCH、関関同立は合格して当然です。
子どもたちの努力の結果、こうした合格結果が出ています。


儲けたくても儲けなくていい、正しいと思ったことをやり遂げる。
勉強に限らず子育ての悩み相談を受けることも多々あります。
その時には、親子関係ってなんぞやという話もしますし、親離れ子離れの瞬間や反抗期の向き合い方についても話をします。
私が親御さんにいつも伝えるのは
「子どもに嫌われなさい。親だけん許されること。」
親御さんが子どもに対して一生懸命に、悪人にでもなるくらいの気持ちで言ってあげたら、絶対に子どもの心に刺さるんです。
子どもに対しても、
「お母さんが『今日学校どうだった?』って聞いて『普通』って答えてないか?普通って何?その『普通』の中身が聞きたいんやぞ」
というような話をすることもあります。
「親子でギスギスしていたけど、家で話をするようになりました」
と言ってもらえると、親子関係の潤滑油の役割もできているのだと思います。
また、教育に携わる以上、公教育のありかたですとか、「教育ってなんですか?」という疑問にも全部答えられるようにしたいのです。
だから教育委員会の会議も聴きに行きますし、学校に物言わせてもらうこともあります。
私自身、何事にも一生懸命にやりたい。中途半端は嫌いなんです。
ビジネスとは対極かもしれませんが、正しいと思ったことを最後までやり遂げたいのです。
儲けたいけれども儲けなくてもいい、という矛盾した考えでずっとやっています。
一生懸命向き合っていると、生徒たちの人生の中で、記憶のどこかには「そういえば、あの人こんなこと言ってたな」と残るんじゃないでしょうか。
たまに、大学生や社会人になった卒業生が「叱られに来ました」と顔を出しに来てくれます。
成人式の日に卒業生が一升瓶を持って来てくれたり、卒業生と飲みに行ったり、長年やっているとそういう機会があるのが本当に嬉しいです。
自分のために一生懸命やることが、人のためになる
私は学生時代、アメリカの大学に留学していました。ところが、卒業まであと18単位残っている状況で、大学が倒産したんです。
残された学生の受け入れ先として紹介された大学は、授業料2~300万円かかるもので、とても通えませんでした。
折角留学をしたのに卒業できず、そのまま日本に戻るのも嫌でしたので、アメリカで働き始めました。
最初はフォルクスワーゲンの専門店で働いて、やがて仕事を覚えて、自分で会社を立ち上げました。その後、当時の従業員に声をかけられ、バンドのドラムを手伝ったところ、なんとスポンサー契約が決まりました。
しかし、スポンサーとのマネジメントが合わず、やがてバンドを辞め、日本へ帰ることにしました。
帰国のタイミングで九州の大手塾からお声を掛けていただき、そこから私の塾人生が始まりました。
私は、自分のために一生懸命やることが、人のためになると信じています。
生徒たちにも、そのことに気づいてもらいたいのです。
自分を信じて一生懸命やっていたら「テストの点数が上がった」「気付いたら英検2級取れてた」というのが目指す姿です。
自分が一生懸命やって合格したら、何より親や周りの大人が喜ぶじゃないですか。
社会に出てからも同じです。人のためじゃなく自分のために一生懸命やって、失敗したら自分で綺麗にケツをふけて、それが結果として人の助けになるものです。
でも、残念ながら、日本にはそういう風土の会社はなかなかありません。
『今井塾』の卒業生の中には、大学を出て海外を飛び回っている子もいます。
勉強のやり方と広い視野を身につけて、羽ばたいていってほしいです。
塾という仕事を通した親育て子育て。地域の子どもたちのために、これからも頑張ってください!
今井先生、ありがとうございました!
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塾名 | 西日本外国語学院 今井塾 |
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