学習面もメンタル面も!センター試験のすべてを攻略!
多く人にとって未知の試験ともいえるセンター試験。
本番で実力を発揮するにはその不明点をなくしておくことが大切です。
センター試験2週間前から受験後までの流れを、ここでシュミレーションしておきましょう!
センター試験2週間前 学習編
英語の対策
4つのステップで整序英作文を極める!見つけた弱点は徹底的に攻略する!
残り60日間で最も得点を伸ばしやすいのは、第2問Bとして出題される整序英作文だ。この問題で全問正解を狙うために、次の4つのステップを意識して解答しよう。
- Step1 完成させる英文の動詞の数を確認。1文に動詞は1つ。動詞の数を確認することにより、いくつの文が接続された英文なのかが判明する。2つ以上の動詞があっても接続詞が選択肢にない場合は、接続詞thatの省略、関係代名詞目的格の省略、特殊形(例:make+名詞+動詞の原形)などの可能性を考慮すると、全体を考えるうえで重要なヒントになる。
- Step2 熟語を作りそうな語をつなぎ熟語のカタマリを作る。
- Step3 基本5文型や基礎文法を意識しつつ、英文を完成させる。
- Step4 完成した英文を訳す。訳が成立しない場合や前後の文脈に合わない場合は、英文が間違っているため、やり直す。
この手順で解くことには、克服すべき弱点が明確になるというメリットもある。
Step1でつまずいた場合は単語、Step2なら熟語、Step3なら文を完成させるために必要な文法知識が不足していると考えられる。解いた後は復習に力を入れ、自分の弱点を徹底的に攻略していこう。前半30日はスキマ時間で大問別対策!後半30日は通しで解いて実戦的な調整を!
センター試験までの約60日は、前半30日と後半30日に分け、それぞれの作業目的を明確にしよう。前半は個別試験対策に重点を置き、センター対策はスキマ時間に各大問の対策を個別に行うといい。具体的には、各大問の特徴を押さえ、その特徴に合わせた解答法や必要な知識を明確にし、求められる力との溝を埋める勉強が中心となる。加えて標準レベルまでの単語と基本熟語も、スキマ時間を活用して徹底的に覚えておこう。
後半はセンター対策に重きを置き、制限時間を計りながら過去問や類問に取り組んでいく。全問を通しで解答し、センター本番に向けた時間配分の最終調整、先に解答すべき得意な出題形式、後に回すべき苦手な出題形式の把握など、より実戦的な対策を進めよう。また、英語の試験は、1日目の15時10分より実施される。本番と同様に、朝9時頃から試験時間と同じスケジュールで学習し、同程度の疲労が感じられる15時頃から過去問・類問に取り組むと、より詳細なデータが得られるだろう。
(東進ハイスクール・大岩秀樹先生)
数学の対策
基本問題の解法を覚えるまで反復し、判断力を磨いて得点を最大化する!
この時期からは、基本問題の解法の確認、時間配分の練習が中心になる。まずは、基本問題の解法の理解に抜けがないかをチェックしていこう。教科書またはセンター試験用の参考書を開き、各問題を5分ほど考え、知らない項目があれば付箋を貼っていく。1~3日かけて、数学Ⅰ・A、Ⅱ・B全体を通して抜けている項目を洗い出そう。その後、1・A、Ⅱ・Bそれぞれに1週間ほどかけて、洗い出した項目を理解し直していく。基本問題の解法は覚えるくらい、最低でも3回は繰り返しやり込もう。この作業に20日間、最大30日間までは費やしていい。
それが終わったら、予想問題集や過去問を使って、時間配分の練習をしよう。制限時間内に解き切り、得点を最大化するにはどうしたらいいかを、試行錯誤しながら編み出すのだ。特に意識してほしいのが、「わからない問題を飛ばすタイミング」だ。本番で瞬時に判断できるよう、飛ばしたほうが点数が上がるのか下がるのかを検証しつつ、感覚としてつかんでいこう。
微分・積分の典型問題を押さえる!面積公式を使いこなせるように訓練を!
残り60日間で効率よく点数を伸ばしたければ、数学Ⅱの、微分・積分を中心に勉強することをオススメする。センター試験において、この分野は典型問題の出題がほとんどなので、参考書の基本例題を押さえておけば、似たような問題が出題される可能性が高い。その点で対策が立てやすい分野だと言えるだろう。
攻略のカギは、まずは、グラフ、定積分の基本的な計算がスムーズにできるようになること。次に、上で述べた典型問題(参考書の基本例題)の解法をしっかりと理解することだ。また、面積を求める問題では、いわゆる面積公式が使える場面が多々あるので、これを使う練習をしておこう。ただし、問題によって、公式を使ったほうが速いものと、普通にインテグラルを使って積分計算をしたほうが速いものがあるので、どちらでいくのかを瞬時に判断する必要がある。問題演習で数をこなし、使い分けができるようにしておこう。
また、現行課程になって、微分では4次関数の微分が、積分では3次関数の積分が出題できるようになったが、過去問ではほとんど出題が見られないので要注意だ。センター試験対策用の問題集や過去問だけでなく、記述式の問題集などを使って、その演習をしておくといい。(東進ハイスクール・志田晶先生)
国語の対策
同じ過去問を1週間に3回解いて、セルフレクチャーで完璧にする!
センター試験まで60日を切ったら、“1周間で「現現古漢」の過去問を3回解く”を目安に勉強してほしい。3題解くのではなく、同じ問題を3回解くのがポイントだ。現代文2題を45分、古文・漢文を35分、と2日に分け、1回目は多少時間をオーバーしてもいいので問題を解いて、解説を読み、復習する。2回目も同様に解くが、今度は解説を見ずにセルフレクチャー(声に出して自分で解説)をする。その後、解説を読んで確認し、間違った問題だけを復習する。そして、3回目、再び全問題を解き直す。3回解いても間違う問題こそ自分の弱点だ。解答の根拠が正確に理解できるまで、徹底的に読み込もう。
残り30日からは、「わかる」を「できる」にする時期。4問通して75分で解く練習をし、各大問の解答順序を決め、時間感覚を磨き上げよう。さらに高得点を狙う人は、「できる」を「速くできる」にするために、漢文の集中特訓期間を設けよう。「漢文ができる=解答時間が短くなる」ことにより、現代文に回す時間が増え、結果的に高得点につながる。
今からやるなら漢文!2日に1題、30分の過去問演習で目指せ8割!
短期間で得点を伸ばしたいなら、なんといっても漢文だ。第4問・漢文の平均点は例年5割程度だが、今後の努力次第でこれを8割程度までのばすことができる。特に国語を後回しにしがちな理系の人は、ぜひ漢文に力を入れてほしい。
例えば使役や再読文字など、センター試験の漢文では過去に出題されたことが繰り返し問われるので、過去問演習が何よりも役に立つ。センター試験までの60日のうち後半30日を使って、過去問15年分を2日に1題、1題30分(演習15分+復習15分)を目安に取り組もう。漢文にはあまり時間を割けないという人でも、2日に1回、30分ならできるだろう。少しずつでもコンスタントにやり続けることが大切だ。
漢文の問題のうち、5~6割は知識問題だ。これは知ってさえいれば、考えることなく瞬時に解ける。加えて、古文に比べると漢文で覚えるべき知識量はかなり少ないので、必要な知識を覚えるのはそれほど大変な作業ではない。過去問を解いたら、そこで出題された語句や句法、漢字の意味などを丸ごと覚えてしまおう。その際に効果的なのが、音読すること。問題文を書き下しながら声に出して読むことで、漢文のリズムや語感が感覚的につかめ、漢字を読む力も身につけることができる。(東進ハイスクール・板野博行先生)
他の科目の対策方法はこちらの記事へ→【センター試験・点数アップの道~科目別対策方法~】
センター試験1週間前
シュミレーション編
★受験までにやるべきこと
無理をして体調を崩したら元も子もない。試験1週間前からは、体調管理をしっかりとして、試験時間に合わせた生活リズムに改善していくこと。体調不良では本番で実力を発揮することは難しい。
「頭の整理」も大事。これには2つの意味がある。ひとつは、すでにストックした知識や解法を再点検すること。試験時にすばやく正確に出力できるように頭の中を整理する。新しいことに手を出すより、やったことの見直しを。もうひとつは、これから行われるセンター試験の流れについて不明点をなくしておくこと。不明点があると不安になるからだ。事前に試験についての情報を得て、それを安心材料につなげる。そのために本記事を活用してほしい。
★体調管理&生活のリズムの改善
心身ともに最高の状態で試験に臨みたい。そのために体調管理と生活リズムの改善を最優先して過ごすこと。栄養バランスの良い食事、十分な睡眠はこの時期の基本。試験中に頭の”冴え”をピークにもっていくため、試験時間に生活を合わせて、そのリズムに慣れておく。生活リズムの安定は、心の安定にもプラスになる。
★試験会場への行き方を予習
試験会場は近隣ではあっても、そこへの行き方をあらかじめ確認しておきたい。ルートや乗車時刻、到着時刻を確認し、不安要素を減らすのだ。事前に試験会場への移動を経験しておけば、当日気持ちに余裕が生まれる。
学習編
★ノート・教科書をパラパラ眺めて、記憶の引き出しを開けておく
直前期には、むやみに新しい内容に手をつけず、一度覚えたことを思い出しやすい状態にすることを重視しよう。
そのために効果的なのが、自分でまとめたノートを見直すこと。
手を動かして書くことで脳の大脳基底核という部位が働くため、自分で書いた情報は見ただけ聞いただけの情報よりも思い出しやすいのだ。ポイントは、細かく復習するのではなく、パラパラと眺めるようにして広く浅くおさらいすること。
一度覚えた記憶はパッと見ただけでも思い出せるので、量をこなすことを優先しよう。
すべてのノートを見直したら、参考書や教科書も同様にパラパラと眺めよう。
その際、図や絵などとセットで覚えておくと、試験会場で緊張度が高い状態でもより思い出しやすくなる。★不得意分野を深追いせず、得意分野を徹底的に固める
試験本番で怖いのが、緊張や不安感により、本来できるはずのことができない状態に陥ること。
そこで直前期には、不得意なこと・できないことを深追いせず得意なこと・できることを固める学習を優先したい。
不得意分野の対策は時間の割に効果が期待できず、「解けない、できない」と気持ちもネガティブになって、自信喪失や焦りにつながる。
一方、自分が知っていることを確認して、「わかる、できる」と感じることで脳の活性が上がり、意欲や集中力がアップする。不安やストレスを感じやすい直前期に、自分をいかにポジティブな方向へもっていけるかが、本番でのパフオーマンスを左右する。できることを確実にやれば受かるのだと、しっかり自分に言い聞かせよう。
★自分の実力に見合わない問題を捨てる練習をしておく
時間が勝負のセンター試験では、努力しても解けない問題に時間をかけても、何の得にもならない。
そこで必要になるのが、問題を見極める力と解けない問題を捨てる勇気だ。
問題を見極める力をつけるには、まず過去問を解く際に、難易度が高いと感じた問題に印を付けておく。
そして、答え合わせの際、本当に難易度が高い問題なのかを確認するのだ。
すると、自分の実力が及ばない高難度の「捨てるべき問題」だったのか、少し努力をすれば解ける「挑戦すべき問題」だったのかがわかる。これを繰り返しているうちに、見極める力がつくはずだ。
あとは、解けないと判断した問題をためらわずに捨てる練習を積むのみ。
直前対策で実践し、試験時間のムダ遣いを防止しよう。★解答マニュアルを作成して、本番をすべて“想定内”にする
緊張するセンター本番、焦らず適切に試験中の作業を進められるよう、試験開始の合図から試験終了までの流れをマニュァル化しておこう。
大問の解答順序、時間配分などを決めておくほか、例えば大問2が解き終わらない場合の限界タイムや、難しくて解けない場合の対処法、出題形式や問題数が変更になった場合など、さまざまなケースを想定しておくこと。
この解答マニュアルは頭の中だけで考えるのではなく、必ず明文化し、A4の紙などに書き出しておこう。
そのうえで、過去問演習でマニュァルを実践し、不具合を調整する。
これを何度か繰り返そう。こうして作り上げた自分だけのマニュアルは、本番でおおいに役立つだけでなく、その存在自体が安心感にもつながるはずだ。
★最後まで覚えられないことは直前見直しメモに書き溜める
記憶の理論から言うと、丸暗記というのは非常に効率が悪い。
丸暗記した情報というのは、ほかの情報とのリンクがないため、定着しにくくすぐに忘れてしまうのだ。
しかし、ほんの短時間だけであれば、効果がある。例えば、試験の休み時間に見た単語や用語が試験で出て、点を拾うということもあり得る。
どうしても覚えられない公式を試験直前に見ておき、試験開始直後に問題冊子の余白に書いておく…なんてことも可能だ。
いわば最終兵器だが、1点が合否を分ける入試では、これも重要な戦略。
そこで、直前期の学習で出てきた気になる知識事項は書き溜めておくとよい。だが、欲張ってはダメ。
各科目A4の紙1枚分を目安に、どうしても覚え切れないことだけに絞り込もう。
センター試験前日 忘れ物チェック編
★試験当日の持ち物をチェック
忘れ物がないように、前日に持ち物の準備とその確認をしておこう。受験に欠かせないもの、あったほうが良いものに分けて持ち物をチェック。以下のリストを参考に準備しよう。★持ち物チェックリスト
【受験に欠かせないもの】
□受験票・写真票
□黒鉛筆(H、F、HBに限る)
□シャープペンシル(黒い芯に限る)
□消しゴム
□鉛筆削り
□時計
□上履き・下履きを入れる袋【あると良いもの】
□ハンカチ、テッシュペーパー
□マスク
□防寒具
(受験する部屋が寒い場合に備えて、余分に上着やひざ掛けなどを。ただし、文字や地図が描かれたものだと脱ぐよう指示されることもある。)
□音楽プレーヤー
(リスニング対策として休憩時間に耳を英語に慣らしておく。また、休憩時間の周囲の会話をシャッタアウトするために。)
□問題集、参考書
(使い慣れたものを1~2冊。大量に持っていくのは、体力消耗や置き場の点で好ましくない。
□食べ物・飲み物
(試験会場周辺に売店がない場合もある。あっても混雑が予想される。お昼ごはんと飲み物は、会場に着くまでに用意したい。小腹が空いたときに、チョコやグミなどを口にするとお腹も満たされ、疲れも和らぐ。【人によってあると良いもの】
□メガネ
□常備薬
□心の支えになるもの
(お守りや応援メッセージなど、試験会場で励みになるものがあれば)★体に負担の少ない食事を
体に負担の少ない食事を。揚げ物などコッテリとしたものを食べ過ぎれば、胃もたれで次の日に影響するかもしれない。また、生もので“あたる”のも恐い。前日だからといって特別なものではなく普段どおりのバランスのとれた食事をとレ人就寝の2時間以上前に食べ終わるようにしよう。★前日の学習アドバイス
これまでの演習で間違えた問題を見直しておきたい。独自のまとめノートがあれば、それを見直すことで自信にもつながる。リラックスしながら取り組める程度の学習がちょうど良い。もちろん未習範囲があれば、そこに取り組むべきだ。ただし、そのことで焦ってパニックにならないように気を付けて。★直前でも高校に行ったほうが良いです。
一人より友だちと一緒に勉強したほうが、得られるものが多いから。友だちから問題を出してもらったり、説明を受けたりすると、自分が気付いていなかった知識や考え方を得ることができました。心細さも解消されますので、ぜひ学校を活用してください。
センター試験当日
コンディション編
★いつものルーティンで、本番集中モードに切り替える
ラグビー日本代表の五郎丸選手がキック前にするポーズのように、何かに集中したいとき、ここぞというときにするルーティンを決めておくことは、とても効果がある。
そこで、「これをすればスイッチが入る」というポーズを決め、本番までに脳に刷り込ませておこう。
どんなポーズでもいいが、一度決めたら変えないこと。
受験生の場合、膝の上でガッツポーズなど、試験中にもできるものがいいだろう。普段から、勉強を始めるとき、問題が解けたときなどにやるようにし、試験中は試験開始時や大問が終わるたびにやろう。
ルーティンに限らず、試験当日は「いつもやることをやる(特別なことはしない)」のが鉄則。
それが、平常心を保ち、実力を発揮することにつながるのだ。★朝食にジャガイモを食べて、脳にエネルギーを安定供給!
試験当日の朝食にオススメの食材がジャガイモ。
ジャガイモに含まれるレジスタントスターチという難消化性デンプンは、ゆっくりと消化・吸収されるため、血糖値の下降がゆるやかになる。
つまり、脳に栄養分がコンスタントに届き、昼食前までしっかりと活動できるのだ。
また、朝ジャガイモを食べておくことで、昼食後の血糖値の急上昇・急下降を抑えることもできる(=セカンドミール効果)。
なお、試験に全力で臨むと、脳は多量のブドウ糖を消費する。
朝食を食べていないと低血糖状態になり、頭がボーッとして眠たいような感覚に襲われることがある(=ハンガーノック)。
試験当日に食欲がわかなくても、よく噛むことを意識しながら、少しでも朝食を食べておこう。★最初の5分はじっくり解いてアガり&ケアレスミスを防止する
本番に弱くアガってしまうという人に多いのが、試験開始後、あわてて問題に着手し、気が急くばかりでスムーズに解けず、パニックになって頭が真っ白に…というパターン。
試験が始まったら、最初の5分間は意識的に、ゆっくり丁寧に問題を解くようにしよう。
問題が1題でも解けると、緊張がほぐれて普段のようなメンタル状態になってくるはずだ。
アガり症ではないという人も、開始直後には要注意。
ケアレスミスをする割合は、最初に取り組む問題か一番高いのだ。たとえ易しい問題でも、慎重に解答しよう。
それでも頭が真っ白になってしまったときには、頭の中で問題文を音読するといい。
音や文字を追いながら読むことで、浮ついた気持ちが次第に落ち着いてくるはずだ。
行動編
★心を落ち着けて試験会場へ
起床したら、天気予報や交通情報を確認。雪などの悪天候で交通機関の運行が乱れることがある。試験会場への移動に支障がありそうなら、予定より早めに家を出るなど時間調整を。そして出発前に再度、持ち物のチェックを。本番前の緊張のせいで思わぬ忘れ物をしてしまう人がいる。試験会場で忘れ物に気がついて気落ちすることがないように。★開場時間に到着して座席へ
試験会場となる大学は敷地が広く、建物の中に多くの教室がある。入場してから受験する部屋に着くまで多少の時間を要するので、開場直前に到着して、自分の部屋へと移動すると安心だ。開場前に早く着きすぎると寒い外で長く待たされて辛い思いをしてしまうので注意。★机上に置いて良いものダメなもの
指定のもの以外を机上に置くことは禁止。
力ンニングや不正行為につながるものは机上に置くのも身に付けるのも厳禁だ。【机上に置いて良い】
□受験票・写真票
□黒鉛筆
□シャープペンシル
□消しゴム
□鉛筆削り
□メガネ
□ハンカチ
□ティッシュペーパー
□目薬【机上に置いてはいけない】
□定規
□コンパス
□電卓、そろばん
□グラフ用紙などの補助具
□電子辞書
□携帯電話、スマートフォン、時計型端末、ICレコーダー★トイレについて
トイレは混雑すると考えていい。トイレはいくつかその位置を確認しておくと良いだろう。地歴・公民や理科で2科目受験する場合は、部屋から2時間出られず、トイレにもいけないので、その前にトイレを済ませておこう。★遅刻に対する注意
試験開始後20分以内の遅刻であれば、入室が遅れても受験が認められる(ただし、英語リスニングはスケジュールどおり17:10までに入室していないと受験が認められない)。こうした措置がとられるにしても、遅刻しないようスケジュール管理はしっかりと。★スマホ等は消音設定&電源オフ
スマホなどの電子機器類を試験時間中に使用するのは厳禁。身に付けることもできない。また、試験中に電子音や振動音が鳴った場合も不正行為とみなされることがある。電子機器類は、試験前に消音設定にして電源を切っておくこと。スマホは電源オフにしても、時計の設定を忘れてアラームが鳴るということのないように。★試験管の指示に従うこと
問題用紙が配られてから試験開始まで、短時間ではあるが、長く感じられるもの。気持ちが先走らないように。早く問題を見たい気持ちを抑えて、心を落ち着けること。当然「解答はじめ」の指示の前に、問題用紙を見るのは不正行為。また。「解答やめ」の指示のあとに問題用紙を開いたままにするのも不正行為とされる。「解答やめ」の指示のあとは、すみやかに鉛筆と消しゴムを置いて、問題冊子を閉じること。★いつもの持ち物で平常心
本番だからといって特別と思わないこと。これまでの模試と同じような気持ちで臨めばいい。新しい筆記用具を用意するよりも、いつもの使い慣れた鉛筆と消しゴムを使ったほうが心を落ち着けることができる。同じように試験会場には、いつもの服装(現役生なら制服)や力バン、持ち物で行くと良いだろう。
センター試験 1日目
★まずは文系科目!国・英の壁にどう挑むか
文系受験生の多くにとっては、初日からハードな試験スケジュールとなる。地歴・公民2科目受験であれば朝から夜まで“ぶっ通し”となる。体力と気力を持続させるには、休憩時間の使い方がボイントになる。息抜きや気分転換をうまくとろう。★地理歴史・公民
2科目受験 9:30~11:40 1科目受験 10:40~11:40
地理歴史と公民の2冊の問題冊子が配られる。2冊とも机上に置いておく。2科目受験の場合は、まず自身で決めておいた1科目を60分で解く。その際、第1解答科目用の解答用紙をつかってマーク。
「解答やめ」の指示と同時に問題冊子を閉じること。その後10分間で、解答用紙の回収と第2解答科目の解答用紙が配られる。その間に部屋を出たり参考書を見たりはできない。10:40になり第2解答科目の解答がスタート(1科目受験者はここからスタート)。第2解答科目用の解答用紙にマークして提出する。★お昼休憩
11:40~13:00
直前の地歴・公民の試験時間が終わってもマークシート回収で時間がかかり、また、次の国語の試験開始30分ほど前に着席するよう指示がある。そのため実際は、休み時間はそんなに長くない。食事は適度な量をとる。次の国語で眠くならないように、食後から試験まで時間をあけておきたい。室温が高くて頭がボーっとする場合は、外に出て外気に触れるなどして、頭を冷やそう。その際、軽く体をストレッチできれば体がすっきりする。★国語
13:00~14:20
読解問題を解くには、眠気は禁物だ。お昼休憩で早めに食事をとり、食後に時間を開けて、頭をシャキッとさせてから挑みたい。大問が4つあるが、解く順番は人それぞれの相性があるので、事前に自分に合った回答順を探っておくと良いだろう。国語で解答の勢いをつけて、次の英語に臨みたい。
☆時間と得点の相関関係を理解し、現代文になるべく時間を確保せよ!(東進ハイスクール・板野博行先生のアドバイス)
センター試験の現代文は、時間さえあれば高得点がとれる問題であり、時間と得点が比例する。一方、古文は難易度が高く時間をかけても高得点がとれるとは限らない。さらに、漢文は知識問題が中心で、ある程度勉強をしている人なら短時間で高得点がとれる(例年平均点が低いのは、受験生の多くが勉強しないから)。以上のことから、センター国語の時間戦略は、「現代文にいかに多くの時間を確保するか」が肝となる。
私がオススメする解答順序・時間配分は、「漢文(15分)→現代文(2題で45分)→古文(20分)」だ。漢文と現代文の順序は逆でもいい。漢文をある程度勉強していることが前提だが、この順番だと現代文の時間が多少オーバーしても全体へのダメージが少ない。難易度の高い問題(古文)には時間をかけるべきだと思うかもしれないが、時間をかけてもかけなくても得点差は小さいので、その分の時間を現代文に充てたほうが国語全体の得点は高くなるのだ。まず漢文をさっと解き、現代文にしっかりと時間をかけ、古文は単語や文法の知識で解ける問題を落とさないようにすれば、8割獲得も難しいことではない。センター試験前30~20日頃からは、自分が決めた解答順序と時間配分で解く練習をして、体で感覚をつかんでおこう。
★英語
筆記 15:10~16:30 リスニング 17:10~18:10
問題数が多く、解答スピードが求められるセンター英語。たとえ疲れていても、問題をすべて解き切るために頭はフル回転するはずだ。解答時間がかかり配点の高い後半の長文問題のために、前半部分をいかに早く解答できるかがボイントとなる。英語リスニングで遅刻は認められない。17:05までに入室し、17:10の試験開始に備えること。リスニングのICプレーヤーは模試などで操作を経験した人がほとんどだと思われるが、未操作の人はセンター試験の受験案内をよく確認しておくこと。リスニング試験の進め方についても事前に受験案内でよく確認しておくこと。
☆戦略的な時間配分と解答順序で、とれる問題は絶対に落とさない!(東進ハイスクール・大岩秀樹先生のアドバイス)
センター試験本番で高得点を獲得するためには、制限時間80分を効率よく使う必要がある。とはいえ、ぶっつけ本番で戦略的に問題を解くのは容易ではない。そこで、普段から考慮しておきたいのが、大問ごとの時間配分と解答順序だ。
まず、時間配分で重要なのは、「得点しやすい大問にかける時間を十分に確保する」、「得点しにくい大問にかける時間をより少なく設定する」という戦略である。また、解答順序については、「配点の高い大問から順にといていく」、「苦手なあ大問は後回しにする」ことで効率よく得点できる。配点と自分の得意・不得意を考慮しながらオリジナルの戦略を立て、普段の過去問演習時に試してみよう。うまくいかなければ調整し、本番までに確立しておこう。
また、制限時間内での全問解答が困難だと思える場合は、あえて180点を自己の満点とするなどして少しでも落ち着いて正確に解答することを心がけたい。センター試験本番までの残された時間、英語力そのものを向上させる学習を心がけることはもちろんだが、目標点の獲得を確実にするために、「とれる問題は確実に得点する」という気持ちでこれらの戦略を意識的に取り入れたトレーニングを実践しておきたい。
★1日目終了!
まだ気を緩めてはいけない。手応えがあろうとなかろうと、明日の試験に向けて気持ちを高めていかなければいけない。2日目に理科基礎を受験する入は、朝早めに試験会場へと向かうことになる。帰宅後、リラックスした時間を過ごして、早めに就寝して頭と体の疲れをしっかりと取り除いて、2日目に挑もう。★できても、できなくても採点は最後までゼッタイしない!
センター試験は2日間にわたって行われるが、1日目が終わるとインターネットなどで解答速報が発表され、自分の出来を確かめたくなる。
でも、ここはグッと我慢しよう。
気になる問題が間違っていたり、点数が予想外に低かったりすると落ち込むし、思いのほか高得点だとつい気が緩んでしまう。
いずれにせよ試験2日目にマイナスの影響しかないので、採点はすべての試験が終わるまで絶対にしないことだ。
また、休憩時間の雑談にも要注意。
終わった試験の話をしないのはもちろん、イヤホンなどを持参して、周囲から聞こえてくる話もシャットァウトしてしまおう。
過ぎたことはあれこれ考えず、気持ちを切り替えて前だけを見て、最後まで走り抜いてほしい。★試験終了後の軽い運動で、心身の疲労バランスを整える
1日がかりで模擬試験を受けたあと、ぐったり疲れた経験があると思うが、センター試験の1日目を終えると、それ以上の疲れを感じるはずだ。
しかし、脳だけが疲れて体は疲れていない状態だと、疲労感があるのにうまく寝つけないもの。
睡眠の質も低下し、脳の疲れがとれずに、2日目の試験に影響が出てしまいかねない。
そこで、いつもの就寝・起床のリズム(22時就寝・6時起床が基本!)を崩さないためにも、帰宅してから夕食までのタイミングで、軽く体を動かしておこう。
脳と体の疲労のバランスがとれ、ぐっすりと眠れるはずだ。また、気持ちをリセットするためにも、運動は効果的。
よく動いて、よく寝て、よく食べて、フレッシュな気持ちで試験2日目を迎えよう。
センター試験 2日目
★理系科目をクリアして2次試験に弾みをつける!
理系科目が課される2日目。頭を切り替えて挑もう。理科基礎を受験する人はこの日も朝早めに会場入りすることになる。理系受験者はこの日が力の見せ所となるだろう。理科を2科目受験する場合は試験は長丁場になるので、最後の力を振り絞ろう!★理科① 9:30~10:30
「基礎」を付した科目(物理基礎、化学基礎、生物基礎、地学基礎)を60分で必ず2つ解答する。出願時に登録していなければ受験はできない。理科の受験パターンは4通りあり出願時に申請することになるが、ここであらためて確認しておこう。【理科の受験パターン】
A 理科①(=「基礎」を付した科目)から2科目選択
B 理科②(=「基礎」を付していない科目)から1科目選択
C 理科①から2科目、および理科②から1科目選択
D 理科②から2科目選択★数学① 「数学Ⅰ」「数学Ⅰ・A」
11:20~12:20★数学② 「数学Ⅱ」「数学Ⅱ・B」
13:40~14:40
理科基礎を受験しない入は、数学①の時間に頭がフル回転するように準備を整えておくこと。ここから計算を駆使する問題になるので、思考法を数学的に切り換えるために、試験前に解法整理などをしておくと良いだろう。大問によっては出題傾向が変わることも考えられるので、そうした場合に焦らないように事前に対処法をシミュレーションしておきたい。数学①の後のお昼休憩中は過去を振り返らず数学②に気持ちを切り換えること。
☆Ⅰ・A「集合の論証」は最後に回し、Ⅱ・Bの必答問題は完答を目指す!(東進ハイスクール・志田晶先生のアドバイス)
数学1・Aでは、基本的には第1問から順に解答していけばいい。ただし、第1問のうち「集合と論証」は難しく、時間をかけても正答率が上がらないので、思い切って飛ばして最後に解くといい。時間配分については、必答問題(第1問・第2問)を合計30分以内に解き終え、全体を55分で解き終わるよう戦略を立てよう。また、選択問題は解く問題をあらかじめ決めておくこと。ただし、予想外に難しい場合はその場で選択を変えることができるよう、備えておくことも大切だ。
数学Ⅱ・Bでは、必答問題(第1問・第2問)の配点が大きく(60点)、難易度も易しめのことが多いので、必答問題から解いていくのが基本だ。第1問は分量が多いことがあるので、テンポよく解いていくことを意識しよう。数学Ⅰ・A同様、必答問題の解答時間は30分が目安となる。ただし、配点(60点)の大きさを考えると、予定時間を多少オーバーしても解き切ってしまうのが得策だ。とはいえ、選択問題で40点中最低でも20点はとれる時間を残しておく必要があるので、遅くとも35分以内には解き終えるようにしよう。また、前述のように、各選択問題の後半では、解けない問題(難易度の高い問題)を見切るタイミングも重要になる。
★理科②
2科目受験 15:30~17:40 1科目受験 16:40~17:40
2科目受験の場合、地歴・公民のときと同じように、第1解答科目を最初の60分で解く。その試験終了後の10分間で解答用紙の回収と次の第2解答科目の解答用紙が配られる。その間は移動したレ人参考書を見たりすることはできない。そのあと、第2解答科目の解答スタートとなる。この場合、130分間、座りっぱなしとなる。センター試験の最後の教科なので、疲労度も相当なはず。「あともう少し」と自分に言い聞かせて、気を抜かずに力を出し切ろう。
センター試験 終了後
★センター試験終了後の流れ
【正解等の発表】
本試験、追試験・再試験の正解と配点については、各日の全試験終了後に大学入試センターのホームページで発表される。
【平均点の発表】
平成29年1月18日(水)に中間発表、2月2日(木)に最終発表が、大学入試センターのホームページで行われる予定。★センター試験終了!
自宅に帰ったら、自己採点を。それをもとに2次試験の出願先を検討する。“センターリサーチ”などの志望校の判定を参考にして、そして先生の意見も聞いて、納得のいく出願をしてほしい。センター試験が終わっても、気持ちを緩めてはいられない。すぐに2次試験対策に頭を切り換えて、取り組みを始めること。志望校合格まであともう少しだ!
センター試験が終わり、感じること
If winter comes, can spring be far behind?
『冬来たりなば春遠からじ』
イギリスの詩人シェリーの『西風に寄せる歌』の一節です。 寒くて辛い冬のあとには、暖かい春がやってくる。今はたとえ辛く苦しくても、やがて明るく幸せなときは必ずやってくるという意味です。1月20日は暦上では大寒です。『一年で一番寒さの厳しい頃 。』とされています。
今年も、多分に漏れず毎日毎日寒い日が続いています。そしてまた、温度が低く乾燥すると、空気中に漂っているウイルスが長生きできるのでインフルエンザも大流行しています。みなさんも体調管理にはくれぐれも注意して下さい。『一年で一番寒さの厳しい頃 。』ですが、逆の見方をすれば、これからは暖かくなると言うことである。春はもう目前です。ポジティブに行きましょう!!
★本場に強い者と弱い者の違い。
センター試験は国公立大の一次試験という役割だけではなく、大多数の私立大も参加するようになってきたので、今や4割を超える高3生が受験する試験です。そのセンター試験で、今年も実力を発揮できた人、できなかった人明暗が分かれました。
★勉強の仕方によって変わる本番での強弱。
試験結果は精神的な強さによって左右されると思われがちですが、精神論は全く関係ないということはありませんが、それ以上に日々の勉強の仕方によるところの方が大きいです。センター試験をはじめとする大学の入学試験は「覚えた知識を使って、時間内に問題が解けるかどうか」を見るものです。つまり、「どれだけ素早く使える知識が身についているか」が問われるのです。では、どうすれば良いのか? 日々の勉強において『わかる』→『覚える』を早々に済ませ、覚えた知識を使って問題を素早く正確に処理することを目標とし実行する必要があります。例えば、数学における計算ミスなどもミスとして片づけるのではなく、処理能力の不足と認識し、日々強化しなければなりません。
つまり、高1生であっても、2年後の入試を意識して素早く正確に『できる』ようになることを目標に日々勉強することが試験でコケなくする最も近道です。日々の授業で学ぶ内容を後回しにせずその場その場でインプットし、その上でアウトプットのトレーニングをし続けてきた人がセンター試験後の今、微笑んでいます!!
参考:螢雪時代12月号・1月号