学習指導と塾システムの両面で、地元の子ども達をサポート！【GM理数研名張BASE】小長光先生

企業の研究職員から、名張の子どもたちの学習をサポートするべく塾業界へ。地域の子どもたちに学習習慣をつけるため、塾に来れば来るほど安くなる「授業料割引制度」を実施するなど、地域に寄り添った塾を日々模索し続ける小長光（こながみつ）先生。

今回は、『GM理数研名張BASE』を運営する小長光義紀先生にお話を伺いました！

大学受験から逆算し、名張の子どもたちの学習をサポート

『GM理数研名張BASE』では、小学生から高校生まで様々な学年の生徒たちが、日々の学習で挫折することなく大学受験に向かえるようサポートをしています。
授業時間は曜日やコマで設定せず、いつでも勉強ができるシステムなので、多くの生徒が毎日のように塾を利用しています。

名張は通学圏内に多様な大学があり、高校生の多くは大学進学を希望します。
しかし、通える範囲の公立高校が、トップ校１校を除いて定員割れギリギリということもあり、高校入試ではそれほど頑張らなくても合格できる状況があります。
また、通学距離の問題から、偏差値65～70の子であっても家から近い偏差値50の学校へ進学することもあります。
そのような環境で高校に進んだ生徒たちの

• 受験に自信が持てない
• 大学に合格するための勉強方法が分からない

といった悩みに寄り添い、指導を行っています。

最終的には大学受験を目指しますが、中学生の高校受験対策や、学校の勉強ができるようになりたい小学生の生徒さんも指導しています。

私自身は、『GM理数研名張BASE』を開くまでは、理系の研究職をしていました。
ちょうど就職氷河期ど真ん中の世代でして、大学を出てもなかなか就職が決まらず、最初はベンチャー企業に就職しました。
技術的な仕事ができると思いきや、自己啓発やデザインの仕事ばかりでしたので、再度就職先を探し、住宅建材メーカーでご縁をいただきました。
そこでは新事業である、農業関係の事業を任せていただき、主に化学系の研究を行っていました。
事業が軌道に乗ってきた時に、「やりきった」という達成感を感じ、何か新しいチャレンジをしたいと思いました。

そこで、私が得意な理数系の勉強を活かして、名張の子どもたちをサポートしようと思い、2014年に『GM理数研名張BASE』を開いたのです。

塾に来れば来るほど安くなる！？「授業料割引制度」

塾運営のノウハウを持たない状態で創業したので、最初は「質の高い授業を提供しよう」と考え、映像授業を用いた指導を行っていました。

塾を始めてすぐに感じたのは、名張の子どもたちは一生懸命に努力をするということです。
私は大学生になるまで福岡に住んでいたのですが、自分自身の経験から考えても、名張の生徒さんは皆熱心だと感じました。
ほとんどの子が私の指示通りに映像授業で学習し、中には何度も繰り返して見る子もいて、その利用状況は、映像教材を提供している業者さんも驚くほどでした。

しかし、それほど頑張っても、思うように成績が上がらなかったのです。

原因は、映像授業を「見る」ことはできても、内容を「理解する」に至っていないということでした。
授業を受けた上で、質問を持ってきていいよと言っても、なかなか質問が出なかったのです。
それならば、私が生徒の顔を見ながら理解しているかどうかを確認して、直接授業をした方がいいだろうと考え、映像授業を全てやめて個別的な指導を始めたところ、生徒たちの成績が上がっていったのです。

地域のご家庭が利用しやすいように、指導法だけでなく、塾のシステムも試行錯誤を続けています。
勉強量を増やしてもらいたいという思いで、授業料を「定額制で授業を受け放題」にしたこともありましたが、授業を受け放題なのに、週３日も来ない。中には週１回しか来ない子もいて、ただ授業料がもったいないだけになってしまいました。

それから考え方を変え、思い切って「塾に来れば来るほど安くなる」システムを作ってみました。

基本料金を高めに設定し、塾来た時間に応じて安くなっていき、月に150時間来たら無料になるよう設定しました。
すると生徒たちは、学校が終わったらすぐ塾に来るようになりました。
それも、いやいや来るのではなく、友達と連れ立って一生懸命勉強してくれています。

「割引制度があるから『GM理数研名張BASE』に行く！」と生徒さんが沢山通ってくれたら私達にとっても良いですし、生徒さんは勉強習慣がつきますし、親御さんも「塾に行きなさい！」と言いやすい。
この割引制度は、地域のご家庭にフィットする、三方よしのシステムだと自負しています。

住んでいる場所や経済事情に関わらず、大学を目指せる環境を！

この割引制度を思いついたのは、開塾して間もなく出会ったある卒塾生がきっかけでした。

その生徒は、高３の夏が終わり、大学受験まで半年を切った時に「これで大学に行けるようにしてください」と、20万円を持ってやってきたんです。
もう、時間的に映像授業を見ても間に合いません。
そこで、受験まで時間のない中で精一杯の勉強スケジュールを立て、分からないことがあれば毎日でも質問を持ってきてもらいました。

その結果、現役で志望校へ合格してくれ、大学を卒業してから再び塾を訪ねて来てくれたのです。

その時に「あの時の20万円は、自分でアルバイトして貯めたお金だったんです」と聞き、驚きました。

そのことがきっかけで、「田舎に住んでいても、経済的に裕福でなくても、大学へ行くことのできる手助けがしたい」という思いを持つようになりました。
これからも、地域のご家庭や生徒さんに寄り添った指導を、試行錯誤しながら続けていきたいと思います。

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