大手中学受験指導塾で長年講師を務め、2009年に中学受験の算数専門指導塾『算数塾neo』を独立開業。
「算数が好きになる」をスローガンに、勉強そのものの楽しさを伝える指導を続けている。
今回は、『算数塾neo』代表を務める増野早一郎先生にお話を伺いました。
一人ひとりに合った“適正な負荷”が子どもの力を伸ばす!
これまで約25年、塾業界で中学受験を指導してきました。
『算数塾neo』はマンツーマンの個別指導ですが、以前勤めていた塾は大手の進学塾で基本的に集団指導でした。人数が多いクラスでは40名を一度に指導していました。
授業を受けるのは、皆中学受験を志望する生徒たちですが、全員が同じレベルで同じ理解度かというと決してそうではありません。
当時はクラスで真ん中くらいのレベルの子に照準を合わせて授業をし、更にできる子には課題を追加、下の子は授業外でフォローする、というような指導をしていました。
そうやって授業時間外で個別にフォローしていくと、それまで授業についてこれなかった子も、自信を持って授業中に手を挙げるまでに成長したんです。
その時に、集団指導の中で劣等感を抱いてしまうような子でも、適正な負荷を与えてあげることができたら伸びるのだ、ということを実感しました。
私は生徒たちに対して、集団指導でも落ちこぼれる子を作りたくない、全員に対して情熱を注ぎたいと思っていましたので、より一人ひとりのケアに時間を使いたいと思い、独立してマンツーマン指導の塾を始めました。
『算数塾neo』では中学受験の算数を専門に指導しています。
最近は関西圏でも、灘・甲陽・大阪星光・東大寺・西大和など、いわゆる最難関と言われている学校を受験する場合は、総合塾+個別指導や家庭教師という風に、ダブルスクールで対策をする方が増えていて、新年度の予約を受け付けると、毎年早くに枠が埋まっています。
勉強ができるようになるために、一番大切なことは…
中学受験の算数を極めると、中学数学の半分まで完了してしまうんです。入試問題の中には、高校入試レベル、大学入試レベルの問題が出されることもあります。
これは算数に限らず算国理社全てに言えることで、中学受験の勉強を頑張ると、中学高校6年間のカリキュラムのうち2年分を先取りできます。
2年分のアドバンテージを持って進学し、更に中学受験を通して勉強するクセがついていれば、大学受験で医学部や難関大学を目指すことは難しくありません。
こういう話をすると、中学受験をするには特殊能力が必要なように思われるかもしれませんが、実は一番肝心なのは「勉強の習慣づけ」なのです。
もちろん、個々人が持っている能力に差はありますが、学力は、一人で机に向かって勉強する時間に比例して上がっていくんです。
読み書きそろばんがちゃんとできて、基本的な勉強を積み重ねていくことができれば、難関校であっても合格は見えてきます。
だから私は、1週間ごとに生徒と顔を合わせるたび、勉強の積み重ねがちゃんとできているか、サボっていないかをしっかり見ます。
一人で机に向かって勉強する、ということができない子もいます。勉強は向き不向きの世界でもありますから、できないということも十分あり得ます。
そういう場合は、生きていく上で勉強が全てではないですから、無理に勉強の道に進むのではなく、他の得意なことを伸ばす方がいいかもしれない。
厳しく聞こえるかもしれませんが、そういったことも含めて、日々指導させていただいています。
プロフェッショナルとして、指導者としての在り方を突き詰めたい
勉強に対して、誰でも最初は受け身で始めると思います。
受け身で始めた勉強を、自発的な勉強に変えていく。私はそれを指導の最終目標にしています。
自発的に勉強ができるようになった子に対しては、2時間の授業中、私が喋ることはほとんどないです。
隣で問題に取り組む様子を見て、解き終わったら「こういう解き方もあるよ」「もっとこうしたら早くなるよ」とアドバイスをします。すると「あっそうか!」とどんどん吸収してくれるんです。
これは私の持論ですが、指導者である以上、「しゃべる参考書」であってはいけないと思います。
目の前の生徒が行きたい学校があれば、その学校の入試問題を全部解いて分解し、どうすれば理解しやすいか、どういう道筋で仕上げていくか、その子に合う指導計画を考える。
そうして目的達成の道筋を決め、アドバイスをして導くことができる人が“指導者”と言えるのではないでしょうか。
参考書に書いてあること、ネットに書いてあることを伝えるだけであれば、AIで十分です。
私自身も、プロフェッショナルとして、指導者としての在り方を突き詰めていきたいです。
不安だらけの中学受験を支えていきたい
色々とお話ししましたが、受験って基本的に不安なことだらけです。
勉強以外のこともサポートするために、YouTubeでも情報を発信しています。
また、授業の定員枠が埋まっている場合でも、中学受験で苦しんでいる方、保護者の方がいらっしゃったら、無料教育相談も受けています。お気軽に頼ってください。
教育?商売?最適な塾経営とは…
個人塾をやっていると、教育と商売のバランスが難しいですよね。教育に振っていくと、商売として成り立たなくなっていくし、経営的なことに重きを置くと、塾の都合が強くなってしまう。私自身は、色々と経験した結果、やはり親御さんと子どもさんの希望がスタートラインで、それに対してサポートをさせていただく姿勢を一番大事にしたいと思っています。
長年の経験を活かした中学受験指導、これからも頑張ってください!
増野先生、ありがとうございました!
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