細胞検査士ってどんなお仕事？【なるには・資格取得・働き方・将来・学校選び】

2024-08-012024-10-25

この記事では、細胞検査士の仕事内容や求められる役割、資格取得の方法、学校選び・進路選択の考え方等について紹介しています。
将来、細胞検査士を目指している方はもちろん、初めて細胞検査士のお仕事について知る方も、是非参考にしてください。

細胞検査士って？

細胞検査士は的確な医療判断のための情報を科学の力で精査する、医療・保健分野の一翼を担うスペシャリストであり、現代の医療に欠くことができない医療職種です。その仕事の緻密性・重要性から、正確さと高い能力が要求されます。

細胞検査士の主な業務は『細胞診』です。

『細胞診』とは、患者から採取された体液や細胞のサンプルを顕微鏡で観察し、細胞の形状・サイズ・色・構造などの分析に基づいて、がん細胞や異常細胞を見つけ出す検査です。

『細胞診』は、医師が患者の病気を診断する上でとても重要で、がんの早期発見においてもきわめて重要な検査法です。

細胞検査士はがん診療に携わる病院の他、がん検診センターや臨床検査センターなど、様々な医療系施設で活躍しています。

細胞検査士の仕事は、患者さんから採取された細胞を顕微鏡でくまなく観察し、正常な細胞とは異なる「がん細胞」や「怪しい細胞」の顔つきのちょっとした変化を見抜くことで命を救う仕事です。

細胞というミクロな世界を扱い、長時間に渡る検査や観察を行うこともあるため、地道な作業ができる人・粘り強さのある人・検査や観察が好きな人に向いていると言えるでしょう。

また、患者さんの役に立ちたいという気持ちがあることや、医師や他の医療スタッフとのコミュニケーション能力も必要な素質です。

細胞検査士になるためには、「細胞検査士」の認定資格が必要です。

「細胞検査士」は「臨床検査技師」の上位資格であるため、事前に国家資格の「臨床検査技師」を取得する必要があります。

まず「臨床検査技師」を取得するために専門学校や短期大学、4年制大学のいずれかを修了し、その後、臨床検査技師として細胞診の実務経験を1年以上積んだ人や、臨床検査技師が対象の細胞検査士養成所を修了した人が細胞検査士になることができます。

ただし、４年制大学の中には、在学中に「臨床検査技師」と「細胞検査士」をダブル取得できる大学もあります。

めざす資格に必要な知識と技術を身に着け、受験資格が得られるという点では、どちらも同じです。ただし、修業年限や目的に違いがあるので、それぞれの特徴を十分理解し、進路選びをすることが大切です。

学術的、理論的な学問を学ぶとともに、幅広い教養や知識を身に着けるための教育機関。卒業すると「学士」の学位が授与されます。

資格取得を目標として必要な知識や技術を身に着けるための職業教育を行う教育機関です。卒業すると「専門士」や「高度専門士」の称号が与えられることがあります。

在学中に「臨床検査技師」と「細胞検査士」をダブル取得できる場合も
学校によっては、細胞検査士養成課程を設けて、在学中に「臨床検査技師」と「細胞検査士」の両方の受験資格を得られることも。
資格取得のみを目的とせず、豊かな創造力・思考力を育成
大学では医療に関する専門知識を体系的に習得するとともに、幅広い教養を身に付けるカリキュラムが用意されるほか、論理的な思考力や的確な問題解決能力を養うことも重視されています。
学びの環境が充実
専門学校に比べると施設・設備やインターネット環境が充実しています。さらに、就職後を見越した実践的な実習や演習を学内で行うことも可能です。また、サークル活動なども盛んで、ゆとりを持ってキャンパスライフを楽しむことができます。
医療スタッフの養成は4年制大学にシフト
超高齢社会の進展など医療をめぐる状況は大きく変わり、医療スタッフに求められる役割も広がってきました。このような背景のもと、4年制大学での養成が増えています。