集団指導の利点・注意点とは?
集団指導のメリットとデメリットを余すところなく解説します。
初めて塾に通う方、個別指導と集団で悩んでいる方、必見です!
集団指導塾とは?
集団指導塾とは、学校のように先生1人が教壇に立ち、複数の生徒に指導を行うタイプの学習塾です。
1クラスの生徒の数は、30人を超える大人数制のものから、10人以内に徹底されている少人数制のものまで、塾ごとに幅広く設定されています。
ただ、最近は少子化が進んでいることもあって、予備校などを除き、少人数制クラスを導入するところが多いようです。
よく比較される個別指導塾とは、以下のような違いがあります。
集団塾 | 個別指導塾 |
---|---|
先生1人に対して生徒複数人の授業 | 先生1人に対して生徒1~3人程度の授業 |
カリキュラムに沿った学習 | 生徒一人一人に合わせた学習プログラム |
プロ講師が多い | 大学生講師が多い |
【↓ 集団塾と個別指導塾の違いに関する詳しい記事はコチラ ↓】
この記事では、集団指導の利点や注意点について詳しく解説します。
大切なお子さまの塾選び。
失敗しないように、集団指導のメリット・デメリットをしっかり確認しておきましょう!
集団指導のメリット・利点
集団指導のメリットは、以下のようなものがあります。
・周りの生徒と競うので、お子さまのやる気が出る
・社会人のプロ講師が分かりやすい授業を行ってくれる
・学校・受験についての情報を豊富に持っている
・個別指導や家庭教師よりも費用が安い
・受験勉強のペースが遅れない
・行き帰りが安全・安心
では、ひとつひとつ解説していきます。
メリット① 周りの生徒と競うので、負けず嫌いはやる気が出る
集団塾は、能力別、または学校別にクラス分けされることがほとんどです。
そのため、自分と近い学力、または同じ学校に所属している人を見て、お子さまのやる気に火がつき、成績が伸びる可能性があります。
また、集団塾では「塾内テスト」が実施され、その順位が貼り出されることもあります。
この塾内テストの貼り出しは、負けず嫌いなお子さまにかなり効果的です!
また、ある程度勉強の出来るお子さまの場合は、「今回も上位でいたい」というプライドと緊張感から、勉強のモチベーションをより高めることができます。
そして、同じクラスで授業を受け、テストで競い合っているうちに、「塾友」ができることもあるようです。
他の学校の友達が出来ると言うのはお子さまにとっても良い刺激になります。
さらに勉強のモチベーションが上がることも期待できますよ!
メリット② プロの社会人講師が、上手な授業を行ってくれる
集団指導は、教師一人が多数の生徒に対して学校のように授業を行うので、常に緊張感があります。
個別指導だとマンツーマンで教えてもらっているうちに雑談が多くなり、いつの間にか先生と生徒の馴れ合いになってしまう、ということも起こり得ますが、集団授業のスタイルなら、そのようなことは起こりません。
また、【コチラの記事「個別指導塾のメリット・デメリットを徹底解説!」】で述べたように、個別指導塾の先生は、ほとんどが大学生アルバイトです。
しかし、集団指導の先生の多くは、社会人のプロ講師!
しっかりと研修を受けており、受験指導などにおいても経験豊かな場合が多いです。
教え方が上手な先生は、子供たちを集中させ、飽きさせない授業を展開してくれますよ!
メリット③ 学校・受験についての情報が豊富
これは中学生が多く通う集団指導塾の話になりますが、このタイプの塾は、学校のテストについて非常に多くの情報を持っています。
たとえば、学校の定期テストの過去問題を数年分持っていたり、学校の先生の名前を知っていたり、その先生が出題する問題の傾向まで知っていたり・・・。
指導圏内の学校の定期テストなら、過去問題対策を中心に、しっかりとした対策をとってもらうことができます。
個別指導塾も情報は持っているのですが、そもそも生徒数が少なく、生徒が通っている学校も集団塾に比べるとバラバラです。
なにより個別指導なので、定期テストを対策する場合は、過去問題を解かせるよりも、生徒の苦手を熟知した担当講師が問題を抜粋して解かせた方が効果的なのです。
そのため、個別指導塾は、定期テスト対策の情報をあまり収集していません。
また、生徒数が多いことから生徒が今までに受験してきた学校の種類も多く、それによって受験情報も豊富に持っていることが多いです。
お子さまに目指してほしい学校がある場合、その学校の受験・合格実績が多い塾を選ぶと、適切な受験指導を行ってもらうことができる可能性も上がります。
メリット④ 個別指導や家庭教師よりも費用が安い
集団指導は、料金の面から見てもお得なメリットがあります。
それは、個別指導や家庭教師よりも費用、特に授業料が安いということです。
【コチラの記事「中学生の塾の費用、相場・平均はいくら?」】でも書きましたが、塾代は積み重なると、家庭の負担になります。
しかし、保護者の立場として、できる限り安い値段で、できるだけ良い塾に通わせてあげたいですよね。
塾に通わせたいけれど費用がネック・・・という場合は、まず集団指導に少ない科目数で通わせてみることから始めると良いかもしれません。
なお、塾探しポータルサイト良い塾探しドットコムでは、費用の目安まで確認することができます。
大阪限定のサービスですが、全国規模の塾も多数登録されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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メリット⑤ 授業のペースが遅れないので、受験勉強向き
集団指導は、年間のスケジュールが決まっています。
どの時期にどの単元を学ぶかが、1年前から決められているんですね。
個別指導や家庭教師は生徒に合わせるスタイルなので、大まかなスケジュールは決められていても、1年通してのスケジュールがきっちり決められていることはほぼありません。
その結果、生徒の遅れに引っ張られて、カリキュラムの進行度が落ちてしまうということもあります。
その点、集団指導なら、授業のペースが遅れるということはまずありません。
さらに、集団指導の場合はオリジナルテキストがある場合が多く、大切なポイントを絞って学びやすいという利点もあります。
これにより、集団指導では、志望校合格に向けた受験指導を、的確なスピードで効率よく行うことが可能です。
また、受験生ではなくても、授業内容は学校の予習をするところが多いので、学校の授業に常に余裕でついていける状況を生み出すことができます。
上手くいけば、お子さまにとって大きな自信につながるはずですよ!
メリット⑥ 同じ学校の生徒が多く、行き帰りも安全・安心
小・中学生向けの集団指導塾は、同じ学校の生徒がたくさん通っており、授業開始・終了時間も被っているということが多いです。
その中に友達がいれば、行き帰りの時間を合わせて帰ってきてもらうこともできるでしょう。
塾は帰りが夜遅くなる場合も多いのですが、友達が一緒なら多少は安心ですよね。
また、集団指導塾なら、スクールバスを運行している場合があります。
保護者がお迎えに行かなくても、家の近くまで送ってもらえるのは非常に安心です。
スクールバスのないところは、講師が最寄駅まで見送るといった取り組みを行っているようです。
個別指導の場合は、一度に教室に集まる生徒数が少ないので、見送りなどを行っていない場合が多いです。
保護者の方がお迎えにいけない場合、夜道を1人で歩かせることになると考えると、集団指導に通わせる方が安心できるかもしれませんね。
集団指導のデメリット・注意点
集団指導のデメリットは、以下のようなものがあります。
・授業についていけなくなる可能性がある
・嫌な先生に当たっても、基本は変更できない
・部活や他の習い事との両立が難しい
・競争のプレッシャーで潰れてしまう可能性がある
・友達との馴れ合いになり、勉強に集中できない可能性がある
では、ひとつひとつ解説していきます。
デメリット① 授業についていけなくなる可能性がある
集団授業の最も大きなデメリットが「授業についていけなくなるかもしれないこと」です。
集団授業ではカリキュラムが決まっていますので、途中で質問しない限り、授業は先生のペースで進み続けます。
しかし、他の生徒もたくさんいる静かな教室で、お子さまが挙手して質問するというのは現実的に難しいんですね。
そのため、分からなかったところは授業前や授業後に質問しなければならないのですが、苦手意識を持ったお子さまこそ、授業後すぐに帰ってしまう傾向があります。
なぜなら、上手に質問することができないからです。
分からないことを上手く聞けたら良いのですが、大抵のお子さまは、自分の分からないポイントを上手く言葉にすることができません。
「先生になんて声をかけたらいいのか分からない」という気持ちが、「何もかも分からないし早く家に帰りたい」という気持ちに変わってしまうのです。
しかし、先生も、大勢の生徒を教えるなかでそれぞれの生徒の苦手を授業中に見つけるのは至難の業。
そして、授業前後で質問に来るのは、学習意欲が高い生徒か、先生に懐いている生徒が中心です。
どうしても、ついていけない生徒へのフォローは手薄になってしまうのです。
デメリット② 嫌な先生に当たっても、簡単には変更できない
指導には、相性があります。
教え方が上手い・下手は個人によって感じ方の変わるものでもあります。
お子さまにとって、好きな先生に教えてもらえるかどうかは大切なポイント。
しかし、集団指導では一度担当になった先生を簡単に変えてもらうことはできません。
教室にいる先生の数が少ないうえに、クラスや科目ごとに担当が決まっているからです。
先生を変えるために無理やりクラスを変えてもらったとしても、お子さまの実力に合わないクラスや、知らない他学校の生徒ばかりがいるクラスに配置されてしまい、より状況が悪化する可能性が高いです。
その分、個別指導なら講師の数が多く、先生もすぐに変更してもらうことができるので、講師との相性をお子さまが気にしている場合(怖い先生だったらどうしよう、など)、個別指導を検討してみてもいいかもしれません。
デメリット③ スケジュール調節できるお子さましか通えない
集団指導は、塾に通う曜日や時間をこちらの都合でずらすことができません。
また、授業時間も、個別指導より長い場合が多いです。
部活や他の習い事で忙しいお子さまは、スケジュール調整という意味でも、体力的な意味でも、両立が難しいかもしれません。
疲れで授業中に寝てしまったら、塾に通う意味もなくなってしまいます。
もし頑張って両立するなら、万が一授業を休んでもついていけるように、振替制度やフォロー制度が整っている塾に通うようにしましょう!
ちなみに、集団指導は個別指導と違い、学期途中に入塾できないところもありますので、入塾するタイミングにも注意が必要です。
講習会が始まるタイミングか、新学期が始まるタイミングに入塾を決められるように調整しておきましょう!
デメリット④ 常に競争のプレッシャーがかかる
さきほど、メリットとして「周りの生徒と競うので、負けず嫌いはやる気が出る」という点を上げましたが、これは競争が苦手なお子さまにとってはデメリットとなってしまいます。
集団指導は、基本的に競争の色が強いです。
クラス分けは能力別、小テストの点数は貼り出し、模試の成績上位者も貼り出し・・・。
「このクラスじゃ自分が最下位かも・・・」
「こんな点数貼り出されたらバカにされるかも・・・」
こんな不安から、精神的に潰れていってしまうお子さまも珍しくありません。
一方で、このような緊張感から成績アップしていくお子さまも多くいらっしゃいます。
これは性格の大人しさなどではなく、心に秘めた競争心があるかないかというのがポイントです。
その塾のプレッシャーの掛け方でも変わってくるでしょう。
一度、入塾してみてから様子を見ることをオススメします。
ただ、無理に続けさせると、勉強嫌いになってしまうかもしれません。
もし、つらそうだったり、辞めたいと言われたりした場合には、塾を変更するなど、柔軟に対応した方が良いでしょう。
デメリット⑤ 友達との馴れ合いになり、勉強に集中できない可能性がある
集団指導塾は、たくさんの生徒がいます。
同じ学校の友達がいたり、塾でできた友達がいたり、お子さまにとって楽しい環境でもあるはずです。
ただ、その楽しさから、授業中や自習中にまで友達とお喋りしてしまうケースがあります。
これだと、お子さまも、お子さまと喋っている友達も、その周りにいる生徒達にも、悪い影響を与えてしまいます。
また、帰りには、自習するわけでもなく、同じ塾に通う友達と遊んで帰ってくる・・・という場合もあるそうです。
楽しく通うのは良いことですが、そのせいで勉強時間が減るのは困りものですよね。
仲の良い友達と通うのは、良い影響を与えるときもあれば、悪い影響を与えることもあります。
友達の勉強意欲が高いかどうか、一緒に通う前に見極めておくべきかもしれません。
通う目的を決めてから、塾を選ぶべき!
塾を選ぶとき、大切なのは、目的や目標をはっきり決めておくことです。
・苦手科目を克服したい
・学校の授業についていけるようになりたい
・受験勉強がしたい
・英検や漢検の勉強がしたい
このように、目的・目標は人それぞれ。
目標を達成するには、その内容の勉強に強い塾を選ぶ必要があります。
「個別だから」「集団だから」という単純な理由だけで決めてしまうと、お子さまや保護者の皆さんの望む結果が得られなくなるかもしれません。
塾探しポータルサイト「良い塾探しドットコム」では、
・指導可能な学年、科目
・指導レベル(補習メインか、受験対策メインか)
・指導方針(優しいか、厳しいか)
・授業料や講習費といった料金の目安
・プロ講師かどうか
・自習室や食事スペース、駐車場、駐輪場の有無
などの項目が確認できるので、お子さまにどの塾が向いているのか簡単に判断することができます。
大阪限定のサービスですが、全国規模の塾も多数登録されていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
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